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医療データ×AIのガイドライン整理が進展–医療機関が押さえるべき3点

2025.12.30

この記事の背景

医療機関DXにおける生成AI活用は、いよいよ「便利そう」から「ルールと手続き込みで設計する」段階に入りました。年末に向けて押さえておきたいのが、医療データをAI研究開発に使う際の制度・ガイドラインの整備です。

この記事でわかること

  • 医療データ×AI研究開発で「何が整備されつつあるか」
  • 病院・クリニック側が“今すぐ”整えるべき運用の型(最小セット)
  • 委託や共同研究で事故を起こさないチェックポイント

ニュースの要点:制度とガイドラインが「実務で使える形」に寄ってきた

1)厚労省のガイドライン:医療データをAI研究開発に使う際の“法的根拠と運用”を整理

医療データは機微性が高い一方で、適切な保護のもとで活用されれば、医学の発展や医療の質向上に還元できる重要な社会資源です。
厚労省関連のガイドラインでは、医療機関・研究機関・企業が共同研究を起点に製品開発等を行う場面を想定し、
研究開発ステージごとに、医療情報を利活用するための適切な法的根拠や、仮名加工情報の作成・運用の考え方が整理されています。

2)次世代医療基盤法の周辺:匿名加工/仮名加工の枠組みが広がり、運用も前進

次世代医療基盤法の枠組みでは、認定された事業者等が医療情報を適切に加工(匿名加工/仮名加工)し、研究開発等に提供できる仕組みが整備されています。
直近では、施行令の改正により連結可能匿名加工医療情報の取り扱いに関する範囲が動いた旨も報じられており、
制度運用がアップデートされ続けている点が重要です。

3)医療情報システム安全管理GL:AI活用の“指針”を求める声が強い

現場では、AI(と称するもの)の利用が急増する一方で、定義や基準、運用指針が追いついていないという課題があります。
医療情報システムの安全管理ガイドラインは、医療機関が前提として押さえるべきセキュリティ/ガバナンスの土台です。
AI活用は「便利なツール導入」ではなく、情報管理と責任分界を含む経営課題として設計する必要があります。


医療機関DXで“まず整える”最小セット(ここからでOK)

結論:生成AI活用は、最初から完璧を目指すより、禁止事項・承認フロー・記録の3点を固める方が安全に進みます。

チェック①:入力してはいけない情報(禁止ライン)を明文化

  • 患者情報(氏名・ID・連絡先・カルテ本文・検査値など)
  • 職員の個人情報、人事・評価、取引先の秘匿情報
  • 未公開の院内資料、契約書、監査資料など

※まずは「匿名化した例文」「架空データ」「公開情報」で検証するのが安全です。

チェック②:承認フロー(誰がOKを出すか)

  • 部門での試行 → 情報管理責任者/事務局での確認 → 本運用
  • 共同研究/外部委託が絡む場合は、契約・情報管理・監査観点で追加審査

チェック③:ログ・記録(いつ、何に、どう使ったか)

  • 利用目的(何の業務を、どう短縮/改善するか)
  • 入力データの種類(匿名化済みか、公開情報か)
  • 出力のレビュー担当者(最終責任者)

共同研究・委託で事故を防ぐ「3つの落とし穴」

落とし穴1:データの“法的根拠”が曖昧なまま進む

「良い研究になりそう」「AIで効率化できそう」だけで走ると、後で止まります。
研究ステージに応じて、適切な法的根拠と手続きを選ぶ必要があります。

落とし穴2:匿名加工/仮名加工の理解がチーム内でズレる

加工区分の違いは、取り扱える範囲・管理措置・契約条項に直結します。
院内の合意形成(情報管理・法務・現場)を先に作るのが近道です。

落とし穴3:生成AI導入の責任分界が不明確

出力は“参考”であり、最終判断は医療機関側に残ります。
レビュー体制(誰が、どの観点で確認するか)を先に決めておくと、運用が崩れません。


当社の提案:医療DXのAI活用は「ルール整備→小さく検証→横展開」

医療機関DXの現場で成果が出やすいのは、診療そのものではなく、文書作成・要約・手順化・会議運営などの間接業務です。
制度・ガイドラインの流れを踏まえつつ、まずは“安全に回る型”を作り、小さな成功を横展開するのが最短ルートです。


ご相談・お問い合わせ

医療機関DXにおける生成AI活用(ルール整備・運用設計・共同研究/委託の整理)について、状況に合わせて整理します。
「どこまでなら試して良い?」「院内の合意形成が進まない」段階でも構いません。

ご相談窓口:info@medi-trust.co.jp

※患者情報・個人情報は記載しないでください(施設の状況は概要でOKです)

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